機種変更などで使わなくなった古いiphoneの活用方法に悩んでいませんか?実は古いiphoneは、高性能なスマホカメラとして使用できる可能性があります。この端末をカメラとして使うための具体的な設定や機能を知れば、中古のiphoneやipadであっても、防犯カメラやベビーモニターとして再利用することができるかもしれません。
この記事では、apple製の古いiphoneをカメラとして使うための具体的なアイデアと、実行する上での注意点、さらには古いiphoneから写真を移す方法についても詳しく解説します。
この記事でわかること
- 古いiPhoneをカメラとして活用する具体的な4つの方法
- 必要なアプリの選び方と基本的な設定手順
- 設置や電源確保に関する安全上の注意点
- 古い機種や中古端末を利用する際の確認事項
古いiphoneをカメラとして使う4つの活用方法

- 防犯カメラとしてiphoneを使用
- ベビーモニターやペットカメラ活用
- Macと連携しWebカメラにする設定
- ドライブレコーダーとしての使用方法
防犯カメラとしてiphoneを使用
使わなくなったiPhoneは、専用のアプリをインストールするだけで、高性能な防犯カメラや監視カメラとして機能させることが可能です。
まず、監視カメラとして使用するためには、カメラ側となる古いiPhoneのほかに、映像を確認するためのモニター側デバイス(現在使用中のスマホやPC、iPadなど)、Wi-Fi環境、そして長時間の稼働を支える電源(またはモバイルバッテリー)が必須となります。
設定手順はアプリによって異なりますが、例えば「Alfred Camera(アルフレッドカメラ)」を使用する場合、以下の流れとなります。
- カメラ側とビューアー側の両方の端末にアプリをインストールします。
- 両方の端末で同じアカウント(GoogleまたはAppleアカウント)を用いてログインし、カメラやマイクへのアクセスを許可します。
- カメラ側で「カメラ」を、ビューアー側で「ビューアー」を選択し、QRコードなどを用いて2台のデバイスをペアリングさせます。
- 監視したい場所にiPhoneを固定し、電源に接続すれば設定は完了です。
この方法のメリットは、古い端末があれば初期費用がほぼゼロで済む点、設置が簡単な点、そして高画質での録画が期待できる点です。多くのアプリには、リアルタイムのライブ映像配信、動きを検知して自動録画する動体検知機能、さらにはマイクとスピーカーを通じた双方向通話機能などが備わっています。
一方で、デメリットや注意点も存在します。ネットワークカメラとは異なり、iPhoneのカメラは画角が固定されているため、遠隔操作でカメラの向きを変えることはできません。また、充電しながらの連続使用は、バッテリーの劣化や本体の発熱を引き起こす可能性があります。設置場所のWi-Fi接続が不安定だと、肝心な時に映像が途切れることも考えられます。
ベビーモニターやペットカメラ活用
防犯カメラとしての使い方と基本は同じですが、古いiPhoneはベビーモニターやペットモニターとしても優れた活用ができます。
基本的な設定方法は防犯カメラの場合と同様に、専用アプリをインストールして2台の端末をペアリングするだけです。防犯カメラ用アプリ(前述のAlfred Cameraなど)も使用できますが、ベビーモニター専用のアプリは、より子育てや見守りに特化した機能を提供しています。
例えば、「Bibino(ビビーノ)」といったアプリでは、赤ちゃんの泣き声を検知して通知する機能や、モニター側から子守唄を流す機能が搭載されています。また、「Annie Baby Monitor」は、低遅延での通信に強みがあり、音声と映像の両方で赤ちゃんの様子をリアルタイムに確認できます。
これらの機能を活用することで、別室で寝ている赤ちゃんの見守り、留守番中のペットの様子確認、あるいは別室で過ごす高齢者の見守りなど、多様なシーンで役立てられます。
注意点としては、音声通知の感度設定が挙げられます。感度が高すぎると、小さな物音にも反応して通知が頻繁に来てしまうため、環境に合わせて適切に調整することが求められます。また、家庭内での使用とはいえ、ネットワークセキュリティには十分配慮し、アカウントのパスワード管理を徹底する必要があります。
Macと連携しWebカメラにする設定
比較的新しい世代の古いiPhoneであれば、MacのWebカメラとして高画質に活用する方法もあります。特に、iOS 16とmacOS Ventura以降の組み合わせでは、「連係カメラ」というAppleの標準機能が使用できます。
この機能を利用するためのシステム要件は、iPhone側がiOS 16以降、Mac側がmacOS Ventura以降であり、両方のデバイスで同じApple IDでサインインしていることです。
設定は非常に簡単です。
- iPhoneの「設定」→「一般」→「AirPlayと連係」に進み、「連係カメラ」の項目をオンにします。
- iPhoneをMacの近くに(専用マウントなどでディスプレイ上部に)設置します。
- MacでFaceTimeやZoomなどのビデオ会議アプリを起動すると、自動的にiPhoneがカメラとして認識され、ビデオメニューから選択可能になります。
(出典:連係カメラ:iPhoneをMacのWebカメラとして使う - Apple サポート (日本))
連係カメラ機能の大きなメリットは、iPhoneの高性能な背面カメラを利用できる点にあります。これにより、Mac内蔵のカメラよりも格段に高画質な映像が得られます。加えて、被写体を自動で追跡する「センターフレーム」、背景をぼかす「ポートレートモード」、顔を明るく照らす「スタジオ照明」、さらには手元の書類を映す「デスクビュー」といった多彩な機能が利用可能です。
ただし、この機能を使用中はiPhoneのバッテリー消費が激しくなるため、充電しながらの使用が推奨されます。また、長時間の使用は本体の発熱につながる場合があるため、その点にも留意が必要です。
ドライブレコーダーとしての使用方法
古いiPhoneは、車載用のドライブレコーダー(ドラレコ)としても活用できます。
必要なものは、古いiPhone本体、ダッシュボードやフロントガラスに固定するための車載用スマホホルダー、そしてシガーソケット充電器などの電源です。
使用するには、まずApp Storeからドライブレコーダー用のアプリ(例:「ドライブレコーダーZ 運転録画」など)をインストールします。これらのアプリには、常時録画機能や、車が衝撃を検知した際に自動で映像を保存する機能、GPSと連動して走行位置を記録する機能などが備わっています。
設定手順は以下の通りです。
- アプリをインストールし、録画品質や解像度、GPS機能のオンオフなどを設定します。
- 運転の視界を妨げず、かつ前方がしっかりと映る位置にiPhoneをホルダーで固定します。
- シガーソケットから電源を供給し、アプリを起動して録画を開始します。
この方法のメリットは、専用のドラレコを購入するよりも低コストで済む点です。
しかし、デメリットも多く存在します。特に注意すべきは、夏場の車内の高温です。ダッシュボードに設置したiPhoneが直射日光を浴び続けると、高温によりバッテリーが膨張したり、端末が故障したりする重大なリスクがあります。また、毎回運転前にアプリを起動する手間がかかる点や、衝撃検知の精度が専用機に劣る可能性がある点も考慮しなければなりません。
これらの理由から、メインのドラレコとしてではなく、レンタカー使用時の一時的な利用や、サブカメラとしての活用に留めておくのが賢明な使い方と考えられます。
古いiphoneをカメラとして使う場合の注意点

- 必要な機能と推奨アプリ
- スマホ端末の設置と電源の注意
- 古いiphoneや中古端末でも可能か
- ipadをモニターにする場合
- 古いiphone カメラとして使う総まとめ
必要な機能と推奨アプリ
古いiPhoneをカメラとして活用する際は、目的に合ったアプリを選ぶことが成功の鍵となります。用途ごとに求められる機能と、代表的な推奨アプリの例を以下に示します。
防犯・監視カメラ用途
防犯目的の場合、「動体検知」機能は必須と言えます。これは、カメラの視野内で動きがあった時だけ自動で録画を開始し、スマホに通知を送る機能です。また、「暗視機能」があれば、低照度や夜間の環境でも映像を確認できます。「双方向通話」機能があれば、モニター側から声をかけることも可能です。
- 推奨アプリ例: Alfred Camera, AtHome Camera
ベビー・ペットモニター用途
赤ちゃんやペットの見守りでは、動体検知に加えて「音声検知」機能が役立ちます。特にベビーモニターとしては、赤ちゃんの泣き声を検知する機能が重宝されます。アプリによっては、モニター側から子守唄を再生できるものもあります。
- 推奨アプリ例: Bibino, Annie Baby Monitor
Webカメラ用途
Macと連携する場合は、前述の通りAppleの「連係カメラ」機能(iOS 16以降)が最適です。Windows PCや古いOSのMacで使用する場合は、PCとiPhoneの両方に専用ソフト(iVCam, EpocCamなど)をインストールする必要があります。
- 推奨アプリ例: 連係カメラ (OS標準), iVCam
ドライブレコーダー用途
ドラレコとして使う場合は、「常時録画」機能と「衝撃検知(Gセンサー)」機能が求められます。衝撃を検知した際に、上書きされないように映像を自動ロック(保存)する機能があると安心です。また、「GPS連動」機能があれば、走行ルートや速度も同時に記録できます。
- 推奨アプリ例: ドライブレコーダーZ 運転録画,
これらのアプリは、多くの場合、基本的な機能は無料で利用できますが、高画質録画や広告の非表示、クラウド保存期間の延長など、より高度な機能を利用するには有料プランへの加入が必要となることが一般的です。
| 用途 | 推奨アプリ例 | 主な必要機能 |
|---|---|---|
| 防犯・監視 | Alfred Camera | 動体検知, 暗視機能, 双方向通話 |
| ベビーモニター | Bibino | 泣き声検知, 子守唄機能, 双方向通話 |
| Webカメラ (Mac) | 連係カメラ (OS標準) | センターフレーム, デスクビュー, 高画質 |
| ドライブレコーダー | ドライブレコーダーZ 運転録画 | 衝撃検知, 常時録画, GPS連動 |
スマホ端末の設置と電源の注意
古いiPhoneをカメラとして常時稼働させる場合、端末の設置方法と電源の管理が非常に大切です。安全かつ安定して運用するために、以下の点に注意してください。
電源の確保とバッテリー
監視カメラやベビーモニターとして24時間稼働させる場合、内蔵バッテリーだけではすぐに電力が尽きてしまいます。そのため、コンセントから常に電源を供給する必要があります。
しかし、スマートフォンを充電し続けたまま高負荷(カメラ撮影)をかけると、バッテリーが劣化しやすくなるだけでなく、本体がかなりの熱を持つ可能性があります。過度な発熱は、バッテリーの膨張や性能低下、最悪の場合は火災のリスクにもつながるため、注意が求められます。
対策としては、直射日光が当たる場所や、熱がこもりやすい狭い場所への設置を避けることが挙げられます。また、長期間使用しない時は電源を切る、あるいはタイマー付きコンセントなどを使用して、定期的に充電を停止する時間を設けることも一つの方法です。
端末の固定
iPhoneはコンパクトで軽量ですが、不安定な場所に置くと振動や何かの拍子に倒れてしまい、正確な撮影ができなくなります。特に防犯カメラやドラレコとして使用する場合は、画角がずれないよう、スマホスタンドや車載ホルダー、場合によっては三脚やマウントを使用して、端末をしっかりと固定することが求められます。
Wi-Fi環境
監視カメラアプリの多くは、Wi-Fiを経由して映像をストリーミングします。設置場所のWi-Fi電波が弱いと、映像が途切れたり、モニター側からのアクセスに時間がかかったりする原因となります。ルーターから離れた場所に設置する場合は、事前に電波強度を確認し、必要に応じてWi-Fi中継器などを導入することも検討しましょう。
プライバシーへの配慮
防犯カメラを設置する際は、その画角にも注意が必要です。カメラが公道や隣家など、監視する必要のない場所まで映してしまうと、プライバシーの侵害にあたる可能性があります。設置前に画角をよく確認し、撮影範囲を適切に設定する必要があります。
古いiphoneや中古端末でも可能か
古いiPhoneや中古で購入した端末をカメラとして活用することは、多くの場合で可能です。しかし、端末の「古さ」、特に搭載されているiOSのバージョンによって、利用できる機能やアプリが制限される点には注意が必要です。
例えば、MacのWebカメラとして高画質に使える「連係カメラ」機能は、iPhone側がiOS 16以降である必要があります。iPhone XやiPhone 8(いずれも2017年発売)はiOS 16に対応していますが、それ以前のiPhone 7(2016年発売)などは対応していません。
また、監視カメラアプリも同様です。多くのアプリ開発者は、ある程度の新しさのOSバージョンをサポート対象としていますが、あまりにも古いiOS(例えばiOS 12以前など)では、アプリがインストールできなかったり、最新の機能が使えなかったりする場合があります。
したがって、中古端末の購入を検討する際は、価格だけでなく、どのiOSバージョンまでサポートされている機種かを確認することが大切です。現在(2025年時点)であれば、最低でもiOS 15やiOS 16に対応している機種(iPhone 7やiPhone 8以降の世代)を選んでおくと、対応アプリの選択肢が広く、比較的長く活用できると考えられます。
ipadをモニターにする場合

古いiPhoneをカメラとして設置する際、その映像を確認する「ビューアー(モニター)側」としてiPadを活用することは、非常におすすめできる方法です。
Alfred CameraやBibinoなど、多くの監視・見守りアプリは、iPhone用だけでなくiPad用のアプリ(iPadOS対応)も提供されています。
iPhoneをモニターとして使う場合と比較したiPadの最大のメリットは、その「画面の大きさ」です。スマートフォンの画面では小さくて見づらい細部も、iPadの大きなディスプレイであれば、はっきりと確認することができます。特に、複数のカメラ(例えば、リビングと玄関に設置したiPhone)の映像を同時に表示させる場合、iPadの大画面は非常に有効です。
設定方法はiPhoneの場合と変わりません。iPadにビューアー(モニター)側のアプリをインストールし、カメラ側iPhoneと同じアカウントでログインするだけです。これにより、古いiPhoneが捉えた映像を、手元のiPadで快適にモニタリングする環境が整います。
古いiphone カメラとして使う総まとめ
この記事では、古いiPhoneをカメラとして活用する様々な方法と、その際の注意点について解説しました。最後に、本記事の要点をまとめます。
- 古いiPhoneは専用アプリで防犯カメラとして再利用できる
- 動体検知や双方向通話など無料でも多機能なアプリがある
- ベビーモニター専用アプリは泣き声検知など特化機能を持つ
- iOS 16以降ならMacの「連係カメラ」として高画質に使える
- 連係カメラではセンターフレームやデスクビューが利用可能
- ドラレコアプリを使えば衝撃検知や常時録画も行える
- ドラレコ使用時は夏場の車内高温による端末故障に最大限注意する
- 常時使用する場合は電源の確保が必須となる
- 充電し続けるとバッテリー劣化や本体発熱のリスクがある
- 安定した運用にはWi-Fi環境の確認が求められる
- 端末はスタンドやホルダーで確実に固定する
- 古い機種でもiOSがアプリに対応していれば使用可能
- iPadをモニター側にすると大画面で確認できて便利
- 再利用する前には写真データの移行を検討する
- 写真の移行はiCloud, PC接続, Googleフォトなどが主な方法

