電源が入らないiPhoneの処分にお困りではないでしょうか。ただ捨ててよいものか、個人データは大丈夫かと不安になりますよね。壊れたスマホの正しい捨て方は意外と知られておらず、方法を間違えると個人情報漏洩のリスクや、思わぬトラブルにつながる場合もあります。
この記事では、電源つかない状態のiPhoneを安全に処分するための正しい方法を網羅的に解説します。Apple製品の公式リサイクル手順から、データ消去の具体的な操作、万が一の際の対処法まで、あなたの悩みを解決するための情報をまとめました。安全な初期化と処分を通じて、安心して新しい一歩を踏み出しましょう。
この記事でわかること
- 電源が入らないiPhoneを安全に処分する具体的な方法
- 端末を操作せずにデータを遠隔で消去する公式な手順
- 処分、リサイクル、買取の違いと最適な選択肢
- バッテリーが膨張した場合など緊急時の正しい対処法
電源が入らないiPhoneの正しい処分方法

- Apple製品は公式リサイクルが安全
- スマホの捨て方はキャリアでも可能
- 壊れたiPhoneを処分せず買取に出す
- 自治体のリサイクルボックスを利用する方法
- 電源つかない場合の初期対処
Apple製品は公式リサイクルが安全

電源が入らなくなったiPhoneを処分する際、最も推奨される選択肢がApple公式のリサイクルプログラムの利用です。製造元であるApple自身が提供するサービスのため、信頼性と安全性が非常に高いと考えられます。
このプログラムの最大のメリットは、費用が一切かからない点と、データ保護に対する配慮が行き届いている点です。電源が入らない端末であっても、専門の施設で物理的に破壊処理されるため、情報漏洩のリスクを最小限に抑えることができます。
利用方法は主に2つ用意されています。一つは、全国のApple Store直営店へ直接持ち込む方法です。予約は必要なく、買い物のついでなどに立ち寄って手軽に手続きを済ませられます。もう一つは、オンラインで申し込む宅配リサイクルです。公式サイトから手続きすると専用の回収キットが送られてくるため、自分で梱包材を用意する必要がなく、指定の日時に配送業者が回収に来てくれます。
(出典:Apple Trade In)
スマホの捨て方はキャリアでも可能

NTTドコモ、au、ソフトバンクといった大手携帯キャリアのショップでも、不要になったスマホを無料で回収しています。このサービスは、ブランドやメーカーを問わず、すべての携帯電話やPHSが対象となるため、以前利用していた他社の端末もまとめて処分できる点が便利です。
キャリアショップに持ち込むメリットは、全国各地に店舗がありアクセスしやすいことです。また、多くの店舗では、小型の破砕機を導入しており、目の前で物理的に端末を破壊してくれるサービスを提供している場合があります。これにより、データ漏洩に関する不安をその場で解消できるため、安心感が高いと言えます。
ただし、注意点として、キャリアによる下取りプログラムと無料回収は異なるサービスです。電源が入らないiPhoneは、NTTドコモが「機能不良品」として減額査定で買い取ってくれるケースを除き、auやソフトバンクでは下取り対象外となり、無料でのリサイクル回収扱いとなるのが一般的です。
(出典:ドコモ ケータイリサイクル | 企業情報 | NTTドコモ)
壊れたiPhoneを処分せず買取に出す
処分ではなく、少しでも現金化したいと考えるのであれば、ジャンク品専門の買取業者に売却するという選択肢があります。電源が入らない、画面が割れているといった故障したiPhoneであっても、内部の部品に価値があるため、買い取ってもらえる可能性があります。
買取価格は、機種の世代、ストレージ容量、外観の状態によって変動します。比較的新しいモデルであれば、電源が入らない状態でも数千円から一万円以上の値が付くことも珍しくありません。一方で、古すぎる機種や損傷が激しい端末は、買取価格が非常に低くなるか、買取不可となるケースもあります。
買取業者を利用する際の最も大切な注意点は、売却前に必ずiCloudから遠隔でデータ消去とApple IDとの紐付け解除を行うことです。これが完了していない端末は「アクティベーションロック」がかかった状態と見なされ、ほとんどの業者で買取を拒否されます。安全な取引のためにも、後述するデータ消去の手順を必ず実行してください。
自治体のリサイクルボックスを利用する方法
お住まいの市区町村が設置している「小型家電リサイクルボックス」を利用してiPhoneを処分する方法もあります。これは「小型家電リサイクル法」に基づいた国の制度であり、iPhoneをはじめとする小型の電子機器に含まれる貴重な資源を回収し、再利用することを目的としています。
回収ボックスは、主に市役所や区役所、図書館などの公共施設、一部のスーパーマーケットや家電量販店に設置されています。投入は無料で、事前の申し込みなども必要ありません。手軽に環境貢献ができる点が、この方法の魅力です。
ただし、いくつか注意すべき点があります。まず、投入口のサイズ(多くは15cm×30cm程度)に収まる製品しか回収できません。また、一度ボックスに投函したものは、原則として取り出すことができなくなります。そして何より、データ消去は完全に自己責任となります。自治体はデータの破壊までは保証していないため、ボックスに投入する前に、必ずiCloud経由での遠隔消去を済ませておくことが不可欠です。
電源つかない場合の初期対処
iPhoneの電源が入らないからといって、必ずしも完全に故障しているとは限りません。処分を決める前に、いくつかの簡単な対処法を試す価値は十分にあります。
最初に試すべきは「強制再起動」です。機種によって操作方法は異なりますが、特定のボタンを組み合わせることで、システムの一時的な不具合を解消できる場合があります。
次に、充電環境を見直します。使用している充電ケーブルやACアダプターが断線していたり、充電ポートにホコリが詰まっていたりするケースは少なくありません。別のケーブルやアダプターを試したり、ポートを優しく掃除したりすることで、問題が解決する可能性があります。また、バッテリーが完全に放電している場合は、充電を開始してから反応があるまで1時間以上かかることもあります。
これらの初期対処をすべて試しても起動しない場合に、初めてバッテリーの寿命や基板の故障といった物理的な問題が考えられ、修理または処分の判断が必要になります。
(出典:iPhoneの電源が入らない場合や画面が真っ黒な場合 - Apple サポート (日本))
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電源が入らないiPhone処分時のデータ消去

- データ消去はiCloudの遠隔操作手順で
- 安全のためのデータ初期化の重要性
- SIMカードを抜く場合の正しい対処法
- 処分に関するQ&A
- 電源が入らないiPhone処分の総まとめ
データ消去はiCloudの遠隔操作手順で

電源が入らないiPhoneのデータを消去する唯一にして最も確実な方法は、Appleの「探す」機能を利用した遠隔操作です。この手順を踏むことで、端末が手元になくても、また電源が入らない状態であっても、データを保護するための消去予約ができます。
パソコンや他の端末からの操作手順
具体的な手順は以下の通りです。
まず、パソコンのブラウザや他のApple製品から「iCloud.com」にアクセスし、ご自身のApple IDでサインインします。次に、「iPhoneを探す」を開き、地図上に表示されるデバイスのリストから、該当するiPhoneを選択してください。
デバイスを選択すると、「このデバイスを消去」というオプションが表示されますので、これをクリックし、画面の指示に従って操作を進めます。これで消去命令がAppleのサーバーに送信されます。この時点では「消去保留中」と表示されますが、これで問題ありません。何かの拍子にそのiPhoneがインターネットに接続された瞬間に、自動的に初期化が実行される仕組みです。
最後に、必ず「アカウントから削除」を選択してください。これを実行することで、第三者の手に渡ったとしても、そのiPhoneが別のアカウントで再利用されることを防ぐ「アクティベーションロック」を解除できます。この一連の作業が、安全なデータ消去の鍵となります。
(出典:iCloud.comの「デバイスを探す」でデバイスを消去する - Apple サポート (日本))
安全のためのデータ初期化の重要性
前述の通り、電源が入らない状態であっても、処分前にはデータの初期化を試みることが極めて大切です。iPhoneには、写真、連絡先、メッセージ、各種アプリのログイン情報など、膨大な量の個人情報が保存されています。これらの情報が漏洩すれば、深刻なプライバシー侵害や金銭的な被害につながる危険性があります。
専門的な知識を持つ第三者の手に渡った場合、故障した端末からでもデータが抜き取られる可能性はゼロではありません。Appleや大手キャリアの公式なリサイクルプログラムは、信頼できるデータ破壊プロセスを持っていますが、ジャンク品として売却する場合や、自治体の回収ボックスを利用する際には、データの保護は自己責任となります。
したがって、iCloudからの遠隔消去は、自分自身でできる最後の、そして最も確実な防衛策と言えます。たとえ「消去保留中」のままであっても、この操作を行っておくことで、将来的なリスクを大幅に軽減させることが可能です。処分方法を選ぶ前に、まずデータ保護の操作を完了させる習慣が、あなたの情報を守ることにつながります。
SIMカードを抜く場合の正しい対処法
データの初期化と並行して、処分前には必ずiPhoneからSIMカードを物理的に取り出してください。SIMカードには、あなたの電話番号や契約者情報といった重要な個人情報が記録されています。これを端末内に残したまま処分してしまうことは、非常に危険です。
SIMカードの取り出しは、特別な工具がなくても簡単に行えます。iPhoneの側面に小さな穴の空いたSIMトレイがありますので、購入時に付属していたSIMピン、もしくはなければペーパークリップの先を伸ばしたものを、まっすぐに差し込んでください。軽く押し込むとトレイが飛び出してきますので、中にあるSIMカードを取り出し、トレイを元に戻します。
取り出したSIMカードは、契約中のものであれば新しいスマートフォンで使用できます。すでに解約済みで不要な場合は、ICチップの部分をハサミで切断するなどして、物理的に破壊してから破棄すると、より安全性が高まります。この小さな一手間が、個人情報を確実に守るための重要なステップとなります。
処分に関するQ&A
ここでは、電源が入らないiPhoneの処分に関してよく寄せられる質問とその回答をまとめます。
修理して使い続ける選択肢はありますか
はい、処分する前に修理を検討する価値はあります。電源が入らない原因として最も多いのはバッテリーの劣化であり、この場合はバッテリー交換だけで問題が解決することが多いです。Apple正規サービスプロバイダでのバッテリー交換費用は機種によりますが、1万円前後から可能です。非正規の修理店であれば、さらに安価な場合があります。ただし、基板の故障など、より深刻な損傷の場合は修理費用が高額になるため、端末の購入時期や価値を考慮して、修理するか処分するかを判断するのが賢明です。
バッテリーが膨張している場合はどうすればよいですか
バッテリーが膨張して本体が変形している場合、それは非常に危険なサインです。膨張したリチウムイオンバッテリーは、衝撃や圧力によって発火・爆発する恐れがあります。絶対に自分で分解したり、ゴミとして捨てたりしないでください。
このような場合は、直ちに使用を中止し、充電もしてはいけません。安全な対処法は、Apple Storeや正規サービスプロバイダ、またはスマートフォンの修理を専門に扱う店舗に持ち込んで相談することです。これらの専門家は、膨張したバッテリーを安全に取り扱い、適切に処分するための知識と設備を持っています。自己判断で行動せず、速やかに専門家へ依頼してください。
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電源が入らないiPhone処分の総まとめ
- 電源が入らないiPhoneの処分方法は複数存在する
- 最も安全で推奨されるのはApple公式のリサイクルプログラム
- Apple Storeへの持ち込みまたは宅配リサイクルが利用可能
- 大手キャリアのショップでも無料で回収してもらえる
- 自治体の小型家電リサイクルボックスも選択肢の一つ
- 処分前には必ずデータの保護対策を行う
- 電源が入らなくてもiCloudの「探す」機能で遠隔消去が可能
- 「デバイスを消去」後「アカウントから削除」を実行する
- この操作でアクティベーションロックも解除される
- 物理的な対策としてSIMカードは必ず抜き取る
- ジャンク品として買取業者に売却し現金化する方法もある
- 売却時も遠隔でのデータ消去と紐付け解除は必須
- バッテリーが膨張している場合は発火リスクがあり特に注意が必要
- 膨張した端末は自分で処理せず専門業者に相談する
- 処分方法を選ぶ際は安全性、利便性、コストを総合的に判断する

